2012年08月13日
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太子堂1丁目の旅団線は別の世界への扉だった

Written By: 川俣 晶連絡先

「太子堂1丁目の電柱に旅団線が存在するといういくつかの経路から断片的な情報が入ってきた。そのうちに見に行こうと思っていたが、エイヤッと行ってきた」

「結論は?」

「机上の検討が良かったようで、割とあっさり見つかった」

「何本合ったの?」

「L線が10本。L3から分岐してR支線が2本。L支線が8本。系21本は見つかった。場所はここだ。これで全部では無いかも知れない」

旅団線L1~L10 §

旅団線R1~R2/L3 §

旅団線L1~L9/L3 §

だがしかし §

「旅団線があってめでたしめでたしだね。これで終わって帰ってきたの?」

「そう思うだろう? でもこれはまだ話の半分」

「えー」

「本題はこれから」

「まさかあ」

水道 §

「実は探索中に奇妙なことに気づいた。近くに電柱の水道線が存在する」

「えっ?」

「近くに水道局でもあるのかいな、と思ったらあった。世田谷営業所太子堂分室だ」

「なんだって!?」

「だが、まだだ。その時点で気づくべきだった」

「何に?」

「水道局なら、近くに水路跡が発見できる可能性がある」

「まさか」

「実はここが水路跡っぽい」

「こんなところが?」

「そして、旅団線R支線の終点は、ちょうど水路が道を渡る部分に当たるのだ。ちょうど水路に突き当たったところで支線が終わっている」

「なんだって?」

「しかも、D点には2つの施設の間にとても細い謎の土地が残されている」

「そこからE点方面に伸びているわけだね」

「そうだ。そして伸びた先こそ水道局なんだ」

「えー」

「もう1つある。ここも板暗渠っぽい。ちょっと幅が広いので確定ではないが」

「それで?」

「あとから机上調査したが、都市化が早すぎて昭和22年の航空写真を見ても分からない。カシミール3Dで標高を調べたら、このあたりは微高地で僅かに高くなっている」

「土地が高いのは水路跡としては不自然だね」

「うむ。そうだ。しかし、人工水路なら標高が高くても有り得る」

「どんな水路?」

「それは分からない。しかし、怪しいムードはかなりあった」

「次はどうすうる?」

「順当に行けば古い詳細な地図でも漁ることになるが、時間も無いし、比較的遠いところだし、扱いが難しいなあ」

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